• 作成日:2026.04.13 更新日:2026.04.10
  • 導入事例

通話データからVoCを構造化。お客様の一次情報を施策判断に活かす

サントリーウエルネス株式会社

サントリーウエルネス株式会社

サントリーウエルネス株式会社

「ひとりひとりの『生きる』を輝かせる」という理念の下、ウエルネス事業を展開。
サントリーの長年にわたる食の科学的研究や品質管理技術を礎として、「セサミンEX」「DHA&EPA+セサミンEX」「ロコモア」「オメガエイド」などの健康食品や、
「VARON(ヴァロン)」、「F.A.G.E.(エファージュ)」、「vitoas(ビトアス)」などのスキンケア商品を主に通信販売で提供しています。
商品だけではなく、会員向けサービス「サントリーウエルネスクラブ」や、それと連動した健康行動促進アプリ「Comado」などのサービスを通して、
人生100年時代のお客さまのトータルウエルネスの実現をサポートしていきます。

https://www.suntory-kenko.com/

AIで前処理・分類し文脈まで整理。事業部門でも参照できるVoC基盤へ

導入前の課題

・お客様センターで記録するVoC(顧客の声)には、情報の抜け漏れが発生
・VoCの多くが音声での会話記録のため、フィラー(言い淀み)や方言、滑舌の影響を受け、分析を前提としたデータ化が難しかった
・既存のVoC分析ツールでは単語の出現数の把握にとどまり、商品の改善やリスク・チャンスの発見につながりにくかった

活用方法

・通話データから正確なVoCデータを生成。コールログを直接参照せずとも、VoCの分析や検索が可能に
・お客様の温度感まで含めて、事業部がVoCを確認できる運用を構築中
・通話時に共有されるお客様の近況をもとに、商品提案やコミュニケーションのパーソナライズを強化する基盤を整備

効果

期待される効果
・VoC分析の効率と網羅性を向上
・事業部門への改善提案の説得力を強化
・リスクの早期発見や新たなニーズ(チャンス)への迅速な意思決定を支援

導入前の課題

話し言葉で、複数の話題を含むコールログ。VoC活用を前提としたデータ化に課題

サントリーウエルネス株式会社は、健康食品や美容商品等を主に通信販売で提供しています。
カスタマーセンター部は、約1,000名のオペレーターを擁する大規模なコンタクトセンター運営に加え、お客様の声を事業へ還元するVoC活用を担っています。

サントリーウエルネス株式会社 宇野 様、三田 様

当社のビジネスはシニア層のお客様に支えられており、接点はデジタルだけではなく「お電話」や「ハガキ」も多くの比重を占めています。
電話の窓口を設けることで、いつでも有人でつながる安心感を提供し続けることができると考えています。こうした電話でのやり取りには、デジタルの場には現れにくい「お客様の近況や気持ち」が膨大な話し言葉として蓄積されています。この貴重な一次情報をいかに迅速に経営判断や事業改善に繋げ、お客様センターの存在価値を最大化できるかが、私たちの大きな挑戦でした。

まずコールログの収集においては、データの正確さの担保に難しさがありました。過去には通話担当者が手入力していましたが、記録の詳しさや精度には個人差がありました。
近年では録音データをもとにした文字起こしも行っていましたが、フィラーや方言、滑舌などの様々な要因により、認識精度は期待した水準に達していませんでした。

また、一回の通話に複数の話題が含まれることは珍しくありません。こうした複合的な会話内容を文脈ごとに切り分け、構造化して整理することは、従来の分析ツールでは困難でした。

さらに大前提として、通話の大半は購入に関する手続きです。結果として、膨大なコールログのデータがありながら、事業のヒントとなる「お客様の悩みや商品への期待、意見」を探し出すことが難しい状況でした。

こうした中、カスタマーセンター部では、VoC分析レポートをより具体的で客観的根拠のある改善提案を含む内容にするため、内製での分析ツール開発も含め、様々な方法を試していました。目指していたのは、分析レポートの精度を向上させ、VoCを起点とした商品改善や商品選択の最適化を実現することで、事業成長へ寄与することでした。

活用方法と効果

一次情報の「話し言葉」でVoCを整理し、事業部と温度感まで共有

これまでVoCの把握や整理のためには、コールログを直接確認し、その内容から要点を読み取る必要がありました。
「AI Central Voice」の導入後は、データ前処理により、コールログから自動でVoCデータが生成されます。目指しているのは、単に情報を圧縮して「要約」を作ることではありません。お客様の置かれた状況や切実な思いといった対話の本質を、温度感を損なうことなく整理・可視化することです。
VoCデータから瞬時に要点を把握できるようになることで、分析の効率と網羅性が向上しています。

VoCの傾向や、それらを踏まえた改善提案を含む分析レポートは、カスタマーセンター部が作成し事業部門メンバーに共有しています。今後は、事業部門のメンバー自身が「AI Central Voice」から直接VoCを参照できる運用を実現したいと考えています。

今回、特にこだわったのがVoCデータの「主語」です。対話形式のコールログをもとに、VoCが一人称の形で表現されるよう、前処理の設定をしています。
たとえば、「この支払条件が可能なら購入したい」「想定と異なるサイクルで商品が届き、困っている」といったお客様を主語としたVoCを、そのまま確認できます。
VoCの定量(件数)と定性(温度感)の両方を把握できるようになるため、事業部門への提案にも説得力が生まれます。
また、コールログをもとに、どんな声がどのようなトーンで、どの程度の件数存在するのかを容易に確認できるのも、「AI Central Voice」ならではの強みだと思います。

これらの変化に加えて、大量のVoCをツール上で様々な軸から確認できるため、リスクの早期発見や新たなニーズの把握など、迅速な事業判断が可能になると期待しています。

さらにこのプロジェクトでは、ツールの機能同様にテックタッチ社の柔軟な伴走姿勢に価値を感じています。例えば「現場の納得感の醸成のため、VoCの主語をお客様(一人称)にする」といった実運用における細かな要望に対しても、技術的な調整を繰り返し重ねてくれました。
こうした現場の意図を的確にアウトプットへ反映させるためのサポートがあったからこそ、事業に直結する精度の高いデータ基盤が構築されつつあると確信しています。

今後の展望

コンタクトセンターのコールログを起点とした「パーソナル応対」へ

現在検討しているのは、VoCをCRM施策へ活用する取り組みです。
オンラインで集まるVoCとは異なり、電話では、商品とは直接関係しないお客様の近況を共有いただくこともあります。たとえば、「ジムに通い始めた」「盆栽が趣味」「定年を迎えた」といった、趣味やライフイベントに関係する情報です。
構想している取り組みは、二つあります。一つは、こうしたお客様の状況をもとにおすすめの商品を選定し、適切な商品情報やサンプルを提供する仕組みの構築です。
もう一つは、通話時に過去のコールログをリアルタイムで参照できるようにし、履歴を踏まえてその場で適切な商品の提案を行うことです。

将来的に手続きなどの定型業務はAI化が進むかもしれませんが、対話を通じてお客様の深い悩みやライフイベントを汲み取る役割は、人にしかできない価値として残り続けます。この「有人接点でしか得られない貴重な一次情報」を経営の資産に変えることこそが、これからのコンタクトセンターの存在意義を最大化させると考えています。

データ戦略AIエージェント
「AI Central Voice」

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